2019/01/29
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いったいどうしたんだろう
そんな言葉を幾度となく発したような気がする。
なかなか勝てない2014年シーズンでありながらもジョンピルと鉄壁の守備を結成し、キャプテンに就任した2015年は立派にその存在感を示した井林。他からのオファーを蹴ってヴェルディのために戦ってくれることを決意した彼が、今年はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみではあったのですが・・・
決してキャプテンとしてグイグイ引っ張るタイプではないものの、その勤勉さ、真面目さは誰もが認めるところで、安定したプレーでチームをけん引してきた。
ところがこの2016年シーズンの井林は、どうも井林であって井林でないプレーがあまりに多く、失点に直結することも多数あった。
こんなに簡単に相手にかわされる軽い守備をする選手だっけ?
全力でカバーすれば間に合ったのに?
ついには最終節にはケガの影響もあってか途中交代となってしまった。彼がプロ入り後、負傷以外では初めての途中交代。
冨樫さんが最も信頼を置いていた存在を交代させざるを得ない状況は、まさに今シーズンのヴェルディが終わった瞬間ともいえた。
最終節前の海江田さんマガジンのなかでは、
「自分が意図してやったプレーが、ほかの選手の理解を得られない、対応の仕方に食い違いがあった」
と本人は語っている。確かにそんなときもあった。
でもやっぱり、本人のプレーでどうにかできたこともあったんじゃないかと思えるシーンもあった。
真面目な彼がサボったとか気を抜いたとか、そんなことはないと思う。ただ、どうにもうまくいかないことにずっとジレンマを感じながらプレーを続けていた、そんな印象です。もし今シーズンのワーストプレーヤーを選出するとしたら、事前の期待値からの跳ね返りという点で井林を選ばざるをえないかもしれない。
一方で、同情する余地もあまりにありすぎる。
本職ではない田村がベストパートナーであることは決して正しい状況ではないはずなのに、良きパートナーを補強されなかったこと。
平もウェズレイも穴を抱えたパートナーであること。
GKも前年とガラっとタイプの異なる選手になったこと。
中盤でフィルターとなる選手がおらず、センターバックにかかる負担があまりに大きいこと。
フィギュアパートナーもなくなったこと。
そりゃさ、パンパンっすよ。
こんないろんな負担が井林1人にかかっている状況だったんですから。夏にやっと良さげなパートナーがやってきたと思ったらすぐにいなくなっちゃうし・・・
とはいえ、彼は決して不満などいうことないだろうけど、この状況のままなら彼自身の成長もないしヴェルディというチームの成長もありえない。もちろん、夏にユファンを獲得し、加えて吉野も狙っていたという状況からしても、センターバックと守備的ボランチの獲得をチームが検討していることは明らか。ただそれでも、井林が安心してプレーできる状況にはすぐさま改善されるとは思えない。まして監督も変わるわけですから。
来シーズンに向けて
複数年契約を結んでいることで、そうやすやすと移籍はできないでしょう。
ただ、高校選手権で大迫を擁する鹿児島城西を抑えて全国優勝を果たした実績を持ち、個としてはJ2屈指の力を持つセンターバックに、移籍金を払ってでも獲得したいチームの手も伸びてくるはず。
大卒で3年間プレーし、来年は26歳。
もちろん来シーズンも井林とともに戦いたいけど、J2の下位チームで燻っていてよい選手ではないのは俺らだったよくわかっている。よりレベルの高いFWを相手にし、より力のあるセンターバックと組むことで彼の能力はまだまだ伸びるだろうから、J1であればプレーさせてあげたいっていうのも正直あるんだな・・・
そうなった場合は、少なくともそれなりのお金が入ってくるはず。
町田でほぼレギュラーとして1年間を戦った畠中を確実に復帰させ、中盤でフィルターとなれる選手を獲得するという前提で、井林に代わる即戦力センターバックを獲得できるならそれはそれでありだとは個人的に思います。
※画像はヴェルディ公式Facebookより