コンドルとカモメのVoyage

【2019振り返り】ギャリー・ジョン・ホワイト前監督

time 2019/11/26

【2019振り返り】ギャリー・ジョン・ホワイト前監督

sponsored link

多くの想定外の中で奮闘も単純に力不足

「こんなはずじゃなかった」

これは今シーズンのヴェルディに関わる全ての方が抱いている感情ではないでしょうか。選手たちもそう、フロントもそう、ファン・サポーターもそう。まさか50周年というアニバーサリーイヤーにこんな無様な結果に終わろうとは、誰も思っていなかったと思います。

当然、その気持ちは彼も同じはずです。

ギャリー・ジョン・ホワイト。

バハマ、グアム、チャイニーズ台北などサッカーにおいては“小国”と呼ばれる地域の監督を歴任してきた、イングランド人。強豪国、クラブでの指導経歴こそまだまだ浅いものの、イングランドサッカー協会の指導者育成コース出身で、将来有望でポテンシャルのある指導者、として認められた一人。「なんかすごそう」と思わせるような実績を持っている人でした。

日本という国が大好き、という気持ちも本物でしょう。ギャリーに決めた理由として、「日本で成功してやろうという野心」を羽生社長は挙げていましたが、確かにその自信あふれる語り口、雰囲気、オーラは「ヴェルディを変えてくれる」と期待するのには十分だったように思います。

ところが。
結果的には、夏に解任。表向きは退任ですが、事実上は解任。

某海江田氏はキャンプのときから、平たく言えば「この人はアカン」ということを主張していましたが、その見通しは残念ながら本物のようでした。もっとも、他のサポの方の中では「攻撃は面白くなりそう」と言ってらっしゃる方もいたので、キャンプを見てない自分は何とも言い難いですが。

TMではほとんど結果が出ず、ちょっと不安なシーズンイン。ヴェルディらしい、攻撃的なサッカーを見せてくれるはず!と期待した、町田での開幕戦は、まさかの「町田スペシャル」という縦ポンサッカー。何一つうまくいかず、0-1で敗戦。

その後、攻撃面においては、去年と比べて明らかに攻撃に関わる人数は増え、ボールホルダーを追い越したりする動きは非常に活発で選手間の距離も近くテンポ良くパスを回してゴールに迫るシーンもあったので、「去年よりはゴールシーンは見られるかも」という期待を抱かせてくれる試合は多々ありました。

ただ。
問題は守備面。やはり、井林の抜けた穴は大きかったように感じました。当初はヨンジが主力を担う試合もありましたが、センターバックとして判断は甘く、気持の波も大きい。良いときは良いけど、ダメなときはダメ、そんな印象。

加えて、前線からのプレスはまったくと言っていいほどハマらず、前線と後ろで意思がバラバラ。しっかりとブロックを作っているように見えて、実はほとんどパスコースを切れておらずライン間に立つ相手を誰が見るのか、まったくもって整理されておらず、簡単にタテパス一本でピンチを作られる場面も。

果たしてギャリーは、このあたりをどう捉えていたのか。

前任のロティーナの後を継いで就任するにあたり、「去年までで守備のベースは出来上がった、だから攻撃でアクセントを加えてほしい」という期待をかけられていたと思います。井林が抜けたとはいえロティーナの指導を受けた選手の大半は残っており、少なくとも守備の基本原理はみな理解しているはず…と。

この見通しが、羽生社長や竹本GM、ギャリー自身、そしてサポーターも誤っていたのではないか。

ロティーナ(とイバン)の懇切丁寧なスカウティングと指導は、その試合単位では非常に有効なものであった一方、いざそれを失ったら、どうしていいかわからない状態に陥ってしまっていた。

極端な話、「ギャリーはロティーナが築いたものを壊した」とよく言われていますが、そもそもそんな遺産みたいなものがほとんど残っていなかった、と言えよう。

「こんなはずじゃなかった」

ギャリーはそう思っていたのではないか。
ただ、それでもそこから修正し、かつ自らのアクセントを加えていける指導者はごまんといるはずなので、単純にギャリーの力不足は否めない。ギャリーもあの手この手を尽くしてなんとか勝ち点を拾おうとしていたけど、結局うまくいかなかった。

加えて。
5月末にマイケル・ボリスコーチが退任。「家庭の事情」と言うことだが、すぐに別チームの監督に就任したあたり、どうだったのか。それを知る術はありませんが。

ボリスがこのチームの中でどれほどの影響力を持っていたのかは、普段の練習を見に行っていない自分はわかりません。ただ、一時は7戦無敗という結果で持ちこたえていたチームが、ボリスの退任後に突如勝てなくなったのは、やはり相応の影響があったのでは?と思わざるをえません。

「こんなはずじゃなかった」

これがギャリーにとって2つめの誤算。そして、そこに追い打ち……という言い方が正しいのかどうかはわかりませんが、クラブはボリスの代役となるコーチを招集せず。試合後の会見では選手補強のリクエストを出しているというような言葉もあったけど、結局それも叶わずというか、カンスイルがやってきたのも退任後。すでにこの頃に永井さんがブラジルでクレビーニョと接触していたので、やはりクラブの方向としては、永井体制がほぼ決まっていたのではないでしょうか。

「こんなはずじゃなかった」

自分が好きでやってきた日本という国で、自らが結果を残せなかったという根本的な原因があるにせよ、このような仕打ちを受けるとは思っていなかったでしょう。

解任の決定打となったのは、ご存知の通り、天皇杯・法政大学戦での完敗。いくらこちらがサブ組だったとはいえ、相手も主力2人が代表召集で不在のなか、ボールを握られ続け、攻撃はまったくもって機能せず。終盤には、リードを許している状況かつ選手が脚を攣ってほぼプレーできない状態にあったにも関わらず交代カードを切ろうともせず。ヨンジがベンチで「自分を入れてくれ」と訴えるようにしていた姿に、「終わったな」と思いました。この試合後自分は、「カップ戦であれ目の前の試合に全力で闘おうとしない監督は応援できない」というようなことをつぶやいた気がします。

その後のアウェイ金沢戦後に、正式に解任。
もう本人もこういう状況になってしまったのを、十分に理解していたことでしょう。

ギャリーは力不足であった、これは事実であると思います。それはシーズン序盤からの結果、ピッチ上で巻き起こっていたことが示しています。
一方で、クラブ側のこのような不義理は正直理解しがたい。「コーチを補充しれば勝てた」なんて単純なことは思いませんが、少なくともシーズンの中で、クラブが一体となって全力で目の前の一戦に臨めていない試合がいくつかあった、と自分は感じています。

自身が招いてしまった状況とはいえ、十分なサポートを得られなかったギャリーには正直申し訳ない気持ちすら生まれる、結局、永井さんがギャリーとほぼ同等の成績しか上げらなかった(かつサッカーの内容に自信を持って可能性があると感じられるとは言い難い)中でも来季の続投が決まったことで、「結局は永井体制はこの夏よりも前からの既定路線だった」んじゃないかっていう思いすら生まれてきます。

改めて。
結果としてギャリー招集は失敗だった。
ギャリーに決めた経緯に関しても、正直何とも言えないところはあります。確かに監督はやってみないとわからないところはあるので、ね。ただし、過去のJ2の歴史を見ても、例えば小林伸二さんのように実績のある人はそうそう失敗はしない。新米監督でもバチっとハマって結果を残す可能性はあるけど、確実に結果がほしいという年にチョイスする選択肢なのか。

2017、2018といい流れできていたものを壊したのは、誰だったのか。
終わったことはしょうがない。次に進むしかない。
しっかりとこの1年の反省を生かして、次に進んでいきたい。

sponsored link

コメント

down

コメントする




関連記事

スタジアム

マリーンズ

ヴェルディ



sponsored link

2021年4月
« 3月    
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

ブログランキングに参加しています

PVアクセスランキング にほんブログ村