【2018振り返り】ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督

グラシアス、ミステル

いま伝えたいことは、ありがとう、ただそれだけです。どん底にあったチームを2年連続でプレーオフまで連れてきてくれありがとう。日本サッカーのこと、ヴェルディのことを考え続けてくれて本当にありがとう。ヴェルディを愛してくれてありがとう。あなたとともに戦った2年間は、今後どんなことがあっても絶対に忘れることはないと思います。

この2年間でヴェルディは本当に大きく変わりました。
反町監督に「ヴェルディは守備がいい加減」って言われてことありましたが、本当にそうだってことをロティーナが来てくれたことでよくわかりました。ちゃんと守備をする、ちゃんとサッカーをするってこういうことなんだって。

今年は松本に次ぐリーグ2位の失点数。まさかヴェルディが、堅守を誇るチームになるなんて。もちろん、ある程度攻撃力が失われた感じはあったものの、一貫して守備をベースに勝つサッカーをしてきたことで、これまでなかった「チームとして立ち返る場所」ができました。これがどれだけ大きいことか。シーズン後半はほとんどが1点差ゲームだったというところに、ロティーナがヴェルディにもたらした戦いが如実に現れていると思います。

チームが強くなったことはもちろんですけど、多くのサポーターがサッカーをちゃんと見るきっかけにもなったとも感じています。ここ数年、SNSの発展などにより戦術を語る人たちが増えてきたと思いますが、やはり他のチームのことは興味半分でしか見ることはできません。ヴェルディだったからこそ、ちゃんと自分たちのことだからこそ、ほんの少しだけどサッカーの戦術や基本ってこういうものなんだって、理解が進んだ気がします。

ロティーナがもたらしたものは本当に大きい。
来シーズンも一緒に戦いたい！……とは思っていました。

でもロティーナとイバンの退任コメントを見ると、ヴェルディのために退任したのかな、って思うようになりました。確かにロティーナによってヴェルディは強くなりました。でもロティーナがもたらしたものはサッカーの基本中の基本の守備。ベースの部分。攻撃に関しては最後は個人の質に頼るところがあり（まぁどの監督もそうなのかもしれないですけど）、最後までヴェルディらしい攻撃の形を見ることはできませんでした。

守備に関しては少なくとも今のメンバーに教えることはもうない、ベースはしっかりできた。あるいはコーチ陣にもしっかりと浸透した。だから次は、攻撃を構築できる監督のもとで昇格を目指してほしい。

ロティーナの退任はそういうメッセージなのかなって。
また、日本のクラブは守備がいい加減すぎる。今度は他のチームで指導して、日本にちゃんと守備をするっていうことを伝えていきたい。そういう思いなのかもしれません。

わかんないですよ、本当にただお金をいっぱいもらえるところに行っただけかもしれませんよ（笑）。

J1昇格を果たしたとしても退任することになっていたようです。
これは、「POを勝ち抜いても」ということなのか、「リーグの戦いで自動昇格を果たしていても」ということなのかは気になるところです。もし後者であればそれなりに早い段階から退任が決まっていたわけで、後任探しにある程度の準備時間があったはず。そうであれば、それなりの期待を持つことができるはず。
明確なビジョンを持ったうえでの退任、であったらいいなと思います。

ロティーナの元でプレーしたい、そういう思いでヴェルディに来てくれた選手はいると思います。昨オフは契約交渉でかなり有利だったんじゃないでしょうか。今シーズンはどうでしょう。そのメリットが失われたんじゃないかという不安はありますが、もしかしたら、「●●監督が実は来るんで、うちにこない？」ってすでに交渉とかしてたら面白いんだけどな。まぁそのあたりは、来週からの動きでわかるでしょう。

改めて、ロティーナ、イバン、本当にありがとう。
来年はピンク色になってるのかもしれないですが、次に顔を合わせるときは、あなたたちにもっと強くなったヴェルディを見せられるようにまた進んでいきますよ。