2019/01/29
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86年組み最後のW杯、”複雑”がすべて
ついに…というか、気が付いたら、日本代表の初戦は明日に迫ってきました。ここまでの5日間の各国の戦いを見ていると、時の流れというかサッカーの進化というのはすごいなぁと漠然とした印象を抱いています。
完璧なまでに洗練されたドイツを、その完璧さを逆に突くように勝利をかっさらったメキシコ。ほんの初戦を勝っただけなのに試合後に涙を流しているのを見ると、この一戦にかける思いの強さはハンパないものだったんだなぁと感じます。半年以上かけて、ここで勝つために準備してきたと。
日本代表も、明日にこの舞台で戦うことになります。ただ正直、やはり素直に「日本がんばれ!」となれていません。少なくとも今のところは。
自分はヴェルディといういちクラブに相当な熱を持っているので、そこから代表メンバーがいない現状でなかなか気持ちを入れれないというところもあります。全力さんのように、「ヴェルディはヴェルディ、代表は代表」と完全な別物として応援できるのは素晴らしいことだと思いますが、自分はなかなかそうはなれないな、と。
気持ちと論理はやはり簡単には結びつかないもので、自分は常々、トップチームの選手たちという意味でのヴェルディは自分たちを代表して戦っている、と思っていると言っています。例えば自分の子供が出る運動会は家族を代表して戦っているものとして自然に応援するし、自分の高校の野球部が甲子園に出たのなら学校を代表して戦っている存在として応援するでしょう。かけっこのレベルがが云々とか、野球が好きとか関係なく、自分と共通項があるところの存在が戦う存在は気持ちで応援できるものだという、何かを超越したような感情があるからだと思います。
Jリーグのトップチームは、ホームタウン、あるいはスポンサー、下部組織を含めたファミリーを含めたみんなを代表する存在です。自分たちもクラブの一部であるから、そこを代表して戦う存在を応援できるものであると思います。(もっともそれがすべてではないですが)
そういう意味では、日本代表は全日本人をその名の通り代表して戦っている存在なんだから、応援できて当たり前……であるはずなんですけどね。論理と感情の矛盾がここにあります。
これまでどうだったか。
年々代表のサッカーに対する興味は割と薄れてはいましたが、ワールドカップはもちろん、アジアカップ、オリンピックなどは全試合ちゃんと見てましたし、応援していました。ワールドカップでの日本代表のユニフォームはすべて買っています。4年前のブラジル大会のユニフォームも、同世代の岡崎のネームと番号入りのを買い、それを着て代表を応援しました。あのとき以来、一度も着ずに押し入れに眠っていますが(笑)
今大会はどうでしょう……買いませんでした。
こんな感情になっているのは、やはりハリルホジッチ監督の解任がすべてです。
その是非を問う議論はもう今さらするつもりはありません。いろんな人が、いろんな媒体がそれを報じてきて一定の結論みたいなものは出ていると思うので。
自分のたどり着いた結論の一つは、
「こんな突貫で作ったチームが成功した事例を作ってはいけない」
です。
ハリルのもと、3年間積み上げたものがどの程度の完成度になるかどうかも見ぬままに壊したことで、ワールドカップまでの4年間(ハリルは3年でしたが)での日本代表の強化の結果を評価できなくなってしまいました。たとえハリルジャパンがグループリーグで3戦全敗しようとも、それはそれで分析・評価を下し、次につなげればいいだけの話で。それができなくなったのは、日本代表の大きな痛手です。
西野ジャパンが失敗すれば、「短期間でのチーム作りは無理だった」の方向での結論になるし、たとえ成功すれば「短期間でどうにかなる」という結論になるでしょう。とんでもなく極端な話をすれば、ワールドカップまでの3年11カ月は要らないって話でしょうから。
だから、日本代表を応援できない気持ちになっています。
そんなこと考えずに日本国民なら素直に応援しろよ!って言う人がいて、それが間違っているとは思いません。監督が誰だろうと選手たちはそれこそ優勝する気で、日本人を代表して戦うわけですから。
でも、感情なんでね、そこは。言われてどうにかなるものではありません。
とはいえ。
本田圭佑、長友佑都、岡崎慎司ら、自分と同じ86年組が中心となって戦う最後のワールドカップになるでしょう。長友は4年後もやってるかもしれませんが。
2008年北京オリンピックでは惨敗に終わり、とても悔しい思いをしました。あのとき自分は大学4年の夏休みでしたな。確かゼミの夏合宿(という名の旅行)の最中で、最終戦はみんなで食事をとっているときに、空気読まずに一人でTVにかじりついていた思いがあります。それだけ、同世代の選手たちが実質一度だけ出場できるオリンピックという一戦に熱い気持ちを持っていたからです。ご存知の通り、結果は惨敗。ワールドカップでこの悔しさをぶつけよう、そう思ったのを覚えています。
2010年南アフリカワールドカップでは、見事にそのときの想いを吹き飛ばす活躍を本田が見せてくれました。
2014年ブラジルワールドカップでは、彼らは年齢的に全盛期と言える時期でしたが悔しい結果になりました。
そして2018年ロシアワールドカップ。
青いジャージを身にまとい、同じチームで戦う最後の機会かもしれません。自分もサッカーをやってきた身として、自分らのトップを走ってきた彼らの最後の大舞台になるかもしれない大会……それを、ボロボロで終えるのはやっぱり見たくない。嫌ですよ。
少なくとも、やりきった、戦い抜いた。そういう姿を見たいですよ。
……。
論理と感情が一致しませんなぁ。複雑がすべて。
こういう感情になってしまう人がいること自体、やっぱりハリル解任は悪なんだなと思う次第です。でももうそんなこと言ってもしょうがありません。戦いは始まります。
どういう気持ちになるか、実際に戦いが始まってみないとわからないかもですね。とにかくもう明日です。試合は絶対に見ます。ではでは…。
コメント
自分はクラブW杯の方が関心あります。
やはり色々な人種が1つのチームに属して戦うワールドワイドな戦いの方が魅力があります。
国同士、1つの人種しかいないっていうのがどうも・・・。
by 螺旋丸 2018年6月20日 8:23 PM
スポーツに人種がどうとか関係ないと思いますが、どう思うかは人それぞれですからね。
by gk17yuta 2018年6月20日 10:38 PM
色々な人が混じり合うことが面白いということです。
国別のワールドカップだとその国の国籍を持つ人しかチームに入ることができません。
クラブW杯なら自由度が高く、グローバルです。
そのワールドワイドな所が面白いということです。
by 螺旋丸 2018年6月21日 1:46 AM
多民族国家なら別ですよ。
しかし日本のような単一民族の国家だと同じ人種ばかりのチームとなってしまいます。
クラブW杯の方が面白いと思いますよ。
鹿島 VS レアル・マドリードの試合は、今回のワールドカップよりずっと盛り上がりました。
by 螺旋丸 2018年6月21日 1:48 AM
人種そのものについて言っているのではありません。
色々な人種のいるチーム同士が戦うのが面白いということです。
「スポーツに人種がどうとか」と全否定してしまうのはおかしくないですか。
by 螺旋丸 2018年6月21日 1:51 AM
否定はしていませんが、人それぞれと言っているだけです。私はサッカーの面白さを感じるうえで、人種とか国籍とかを基準に気にしたことはないというだけです。
by gk17yuta 2018年6月21日 8:41 AM