2019/01/29
まず、本当にヴェルディに来てくれてありがとうございました。今年は森田が「J1に上げた男になる」と宣言してスタートしたシーズンだったけど、本当の意味で「J1に上げた男」は間違いなく城福さん、あなたですよ。高木琢也にはじまり、ケツさん、ヤスさん、冨樫さん、ロティーナ、ギャリー、永井さん、堀さんと歴代の監督誰もが達成できなかった目標を、ついにやってくれました。
結果として3位フィニッシュ。
とはいえ、正直、今シーズのヴェルディを強いと思ったことは一度もありませんでした。今でも、強いチームだったとは思えていません。過去のJ2では、「これは勝てねぇ」っていう圧倒的に強いチームは山ほどあったし、理不尽なブラジル人もいっぱいしました。そういうのと比べると、ね。
でも結果としてJ1昇格を勝ちとったのだから。よくある言葉だけど、強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強い。やっぱり今年のヴェルディは強かったのだと思います。
1年を振り返ると、「安定」という一言に尽きるのかなと思います。
連敗は4月の2連敗だけ。勝ちなしの期間も、7月と9月の2度だけ。9月のほうも3連続ドローでした。たとえ一度負けようとも絶対に大崩れはしない。点が取れない時期が続いてもしぶとく引き分ける、セットプレーで1点をもぎ取って勝利する。
リーグ最少失点の31。33節からラスト10試合+PO2試合負けなし。
またずっと話題にあったアウェイでの圧倒的強さ。結局4/16の第10節アウェイ千葉戦で負けたのを最後に、残りは11勝5分。ホームであれだけ数か月勝てない中でなぜアウェイで勝てるのか…。いや、アウェイで勝てるのにホームでなぜ勝てないのか。それだけが今シーズン最大の不思議でしたが、安定した守備とハードワークをベースにしぶとく勝ち点を積み上げる、まさに戦国J2で勝ち抜くためのアンサーを示してくれました。
エスパルスなんて普通に強かったと思いますけど、結局ほぼどのチームも、町田も磐田もシーズンの中で波がある中で、清水は最後の終盤戦に悪い方に振れてしまった。ヴェルディにはそれがなかった。それが明暗を分けた要因だったように思います。
そんなチームを作り上げた城福さんに、改めて感謝です。
当然、課題がないわけではないです。結果として、町田、磐田、清水に一度も勝てなかった。このサッカーが通用しないというわけではないけれど、これが来季、この3チームくらいの実力を持つチームがほとんどのJ1という世界で、シーズン通してこの戦いを継続していては、積み上げられる勝ち点は多くはない。
とはいえ、このサッカーをベースに、少しずつ積み上げていけば大崩れはせずに勝ち点を伸ばしていけるはず…という思いもあります。城福さんはめちゃくちゃ良い人だけど、やはりサッカーの面ではシビア。明確に「構想外」という選手が今年は数人いたように、基準に満たない人をお試しで試合に出すことは絶対にない。今オフは、選手獲得、あるいは放出にそれがよりくっきり出るでしょう。
「リカバリーパワー」というキーワードを軸に、選手たちも、サポーターも信じ抜けるチームを来年も見たい。苦しい試合も今年以上にたくさんあるだろうけど、最後の最後まであきらめずに城福さんと一緒に戦っていきたい。J1の舞台で、どんな戦いを見せてくれるか楽しみです。