2019/01/29
本当に先週からいろいろ心配でたまらなかったんですけど、この日はそんなものをいっさい感じさせないくらい、いろいろな面でチームとしての進化(の片鱗)を見せてくれました。初の連勝も含めて、ホッと安心という感じですかね。
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結果
=====東京V==福岡====
(前半) 2 - 1
(後半) 1 - 1
=================
合計 3 - 2
●得点者
(10’)ネマニャ コイッチ (東京V)1-0
(33’) ヤン ドンヒョン(福岡)1-1
(45’)小池 純輝 (東京V)2-1
(57’)オウンゴール (東京V)3-1
(33’) 鈴木 惇(福岡)3-2
スタメン
(63’) ネマニャ コイッチ(out)→永田 拓也(in)
(76’) 藤本 寛也(out)→李 栄直(in)
(79’) 佐藤 優平(out)→梶川 諒太(in)
(63’)城後 寿(out)→フェリクス ミコルタ(in)
(70’)前川 大河(out)→木戸 皓貴(in)
(88’)輪湖 直樹(out)→北島 祐二(in)
試合の締め方の変化
端戸の負傷(というよりもともと痛みを抱えながらプレーしていたことによる休養)により、ワントップにはコイッチがスタメン。新潟戦では散々な出来で前半で交代となってしまいましたが、あの試合では特に守備面がだいぶうまくいかなかった。プレスの行き方で周囲とだいぶ齟齬があったように見えたし、それが優平の“暴走”を招いていたような感じでした。
特に端戸とは運動量の差も大きいだからどうなるか……と思っていたのですが、この試合ではしっかりと整理されていたというか。優平や皓太ともよくコミュニケーションを取りながらプレーしていたので、新潟戦のような不安定さは感じませんでした。
なにより前半10分で、結果的にはちょっとラッキーだったもののゴールを奪えたのが良かった。その後もしっかりと体を張って前線と起点となっていましたし、なんというか非常にコイッチの良さが十分に出せたと思います。もちろんね、助っ人外国人として加入してるんだからもっとやってもらわなきゃ困るってのはあるんですが、ある意味ドゥグやアランよりも早くチームにフィットしてきたっていう点では今後に期待できそう。
その後は追いつかれたものの、純輝のバースデーゴールで勝ち越し。寛也は結果的に3ゴールに絡み、いい感じでU-20ワールドカップに旅立てるんじゃなかろうか。この得点でもコイッチはニアでつぶれてくれてますし、この直前には純輝と寛也のポジションを入れ替えていたんですがそれもこういう形でゴールにつながった。狙いは相手左SBの輪湖を純輝が抑えるっていうとこだったと思うのですが、ここ最近は純輝がサイドから中央に入り込むことでゴールにつながってて、このあたりはホワイト采配ずばり。
後半も優平の素晴らしいサイドチェンジから寛也、そして奈良輪にわたり鋭いクロスが相手のオウンゴールを誘って2点差。カットインしてゴールに向かうよりも、福岡の守備はシンプルな横からのクロス対応があまりうまくないってのもありましたがね。
で、課題はここから。リードした試合をどう終わらせていくか。
逆転された山形戦
追いつかれた琉球戦と岡山戦
守り抜いたけどあまりうまくはいかなかった長崎戦
徐々に良くなってきたなかでこの試合はどうだったか。
長崎戦では5バック化を図ってブロックを作ったら、前へのプレスがいけなくなり、選手判断で4バックに戻したという形でした。ただホワイト監督の意図としては、5バックにはするけど引いてブロックを作ってほしいというわけではなく、プレスはちゃんといってほしいということだったようで。このあたりが監督と実際にプレーする選手の認識の齟齬があったように思いましたが、そこがうまく解決されていきました。
まず形は4バックのまま。これは選手たちのやりやすさを残したということでしょう。
それと交代選手。やはり90分は持たなかったコイッチは代えざるをえなかったわけですが、本来はCFのレアンドロやヴァウメルソンが候補のなか、選択したのは永田を左サイドに入れて寛也を中央へ入れること。
ユースではゼロトップ的に最前線をやっていたとはいえ、寛也をCFの位置に置くなんて正気かい…って思ったのですが、前線からのプレスの運動量、やり方を極力落としたくないという狙いを遂行するためにはこれがベストな判断だったということでしょう。もちろんボールをしっかり保持するためにも。後は監督コメントにあるように、本来はヨンジを中央に置きたかったけど、2枚同時替えはしたくなかったと。
プレスの質を落とさないためには陵平や端戸が必要だけど2人とも不在、そういう状況の中で生まれた苦肉の策ではあるものの、良き結果につながりました。当然ヨンジを入れたのは、パワーのある選手が多い福岡に対して守備面での活躍も期待してというところもあるでしょう。
3枚目は梶川。これは単純に運動量の落ちてきた優平とのシンプルな交代ですが、狙いとしては他の2人の交代と一貫しているのでわかりやすかったと思います。
「守備を固めるなら内田じゃないのか」
そういう声も多く聞こえましたし、確かに中央の強度を高めるという狙いならそれはありだと思います。ただそれはあくまで去年のやり方では内田が最も適していたからであって、この試合のこの流れの中では前へのプレスを緩めないという狙いを貫くためには、内田じゃダメだったんです。
今は潮音が非常に良い状況にあるし、「(守備は得意でない)潮音だからやられた」というシーンがない以上、内田が出場するチャンスをつかむのはなかなか難しいですが、必ず内田の力が必要になるときはやってくるはずなので、我慢して準備を続けてほしいなと思います。
鈴木惇に恩返し弾を食らってヒヤっとしましたが、なんとか守り抜いて勝利。
あのシュートは上福元のミスではあるのですが、あれだけ完璧なファーへのクロスのフォームからニアにハンパないシュートをぶち込んだ惇を褒めましょう。惇と上福元は大分で一緒だったし、上福元がクロスを先読みするのをわかってたのかもしれませんね。
まとめ
完璧!とは言えないまでも、去年とは違う形で、やっとやっと結果がついてくるようになりました。単純な数字でいえば、4連敗でどん底にあった去年のこの時期と比べるとほぼ同勝ち点。次に勝てば去年を上回ります。チームの調子が上向いているなかでこういう数字であれば、十分に去年を超える可能性はあると期待できるんじゃなかろうか。
で、ここで対戦するのが去年非常に悔しい思いをしたアウェイ山口。
しかも、2戦連続恩返し弾と食らってるなか、髙木大輔がいるわけですよ(高井もね)。楽しみじゃないですか。やってやりましょう!
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