2019/01/29
※写真はオフィシャルfacebookより
昨年はそのハードなボール奪取と4ゴールを奪った強烈なミドルシュートを武器にボランチの地位を確固たるものにし、J1昇格の原動力となった稲見も、今年はなかなかの苦難の1年に。とはいえ、開幕戦こそ宮原不在の右サイドバックとしてマリノスのエウベルをほぼ完ぺきに抑え込み、その後、シーズン序盤はボランチでスタメン出場。夏前は左右のウイングバックでスタメン今日されており、決してチャンスを与えられなかったわけではなかったと思います。
ただ、7月のホーム町田戦に右ウイングバックで出場したのを最後に、その後は守備固めとして4試合で数分ずつ出場したのみ。そのどれもが、両サイドでの出場でした。最終節でもベンチ入りはしたあたり信頼がないわけではないですが、シーズン後半はほぼ試合に絡めないまま終えてしまいました。
夏場は一時的に森田が負傷により欠場していたものの、彼が復帰し、コロ助とのコンビが確固たるものになったのが出場機会を失った要因。彼ら二人ともテクニカルな面で特長があるのはもちろんですが、ともに運動量やポジショニングの良さで守備面でも成長を見せた。その一方で稲見は、ビルドアップの面での課題がなかなか好転しなかったのかなと思います。シーズン後半のトレーニングマッチでは優安がボランチでテストされ、食野の台頭もあり、ボランチとしての稲見の評価は相当厳しいものだったのは想像に難くありません。
ミドルシュートに関しては二人にも劣らぬものがあるものの、城福さん語で言えば“ヘソ”の部分からのピックアップとゲーム構築を相当重視しているので、その部分の改善で壁を越えない限りはなかなか難しそうです。とはいえ、稲見のようなボール奪取に優れるボランチを重用するチームは必ずあるでしょうし、攻撃面では絶望的ながら両サイドでもプレー経験を積んだ稲見を欲しがるチームはあるかもしれません。果たして、このままヴェルディで課題に取り組むのか、必要とされるところでプレーするのか。